コロナ禍の2度目の夏

もう6月も終わりが近づき、明後日には7月となります。

コロナ禍が2度目の夏を迎える事になるとは思ってもいませんでした。緊急事態宣言は解除されたものの(沖縄はまだ)、まん延防止は7月中旬まで続く予定です。感染者数が今から増えてしまえば、更に宣言をするかもしれない状況です。

一方、日本においてもワクチン接種率はようやく上がってきており、7月中にワクチン接種率が50%を超えてくれば、外出自粛はしなくても感染者数は増えなくなるかもしれません。

昨年の今頃は、ホテルの稼働も創業以来初めてと言える最低値となり、ストレスが半端ではなかった事を思い出します。毎日、感染者数や市場データ、数値シミュレーションと財務シミュレーションを作成し、どのように対応するべきか日々悩んでいました。

悩んで考えても何も打ち手がなく、ただただシンドイ状態が続いていました。

他のホテルの稼働状況と比較して、うちはまだましな方だ、といって多少の安心を得るような大して意味のない事もしていました。

とはいえ、流石に1年半以上も同じ状況となると、これは自身でコントロールしようがないと諦めの境地に達しました。とにかく外出自粛中であれば、宿泊業は仕事にならない為、寝ておくしかないなと発想を切り替えました。

なので、今は昨年よりもストレス的には振り切った感じです。

清掃管理業に関しては、売上は例年よりも下がったとはいえ、利益ベースではコロナ禍のダメージはなく、まさに特定業種のみに大打撃を与えていることを自身で痛感しています。

宿泊業の苦境は厳しく、しかも本業では打ち手が無い為、ランチなどの飲食に力を入れ始めたり、事業再構築支援金を使ってグランピング施設やサウナ施設などを作っている所も増えてきています。

うちも事業再構築支援金を申請しようかと思いましたが、まだコロナ収束すらしていない時に新しい事業を始めるよりも、まずは本業の立て直しに集中することが一番と考えました。本業サイドで収支が回り始めた時に、投資すべきは新しい事業ではなく本業の設備投資にすべきと思ったのです。

地方の旅館やホテルといった宿泊業が軒並み、事業再構築支援金でグランピング施設などを作っていますが、本業の施設とカニばって(競合して)しまえば意味ないのではと思ってしまいます。
事業再構築支援金の採択事例: https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/result/tokubetsu_all01.pdf 

また、コロナによってブームが加速したキャンプ、グランピング、サウナなどもコロナが落ち着いた時に現在と同じレベルの需要が見込めるかというと、ストレス解消法の選択肢が増える分、大して期待は出来ないと思われます。

要は、今コロナ用のビジネスを新しく開発しても既に遅いのです。

愛知県においても、新型コロナウイルス感染症対策新サービス創出支援事業費補助金といったものが今月末まで出ていますが、今から新しくコロナ用に新サービス開発して来年リリースしても正直意味ないです。(しかも申請は紙ベースで各申請内容を10部ずつコピーして郵送という前近代的な方法。。)

コロナ収束後の経済活動を加速させるには、コロナで大打撃を受けた特定業種に対して、その業種の本業部分に直接的な支援を行う方が、無駄に潰れてしまう(継続性のない)新規事業を応援するよりもよっぽど効率的と思えます。

3年後に誰も使わない地方の廃墟グランピング施設が続々と出ないことを願っています。

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