見えない情報

1都3県に続き、愛知県も含む11都府県で緊急事態宣言が発令されました。

12月度の名古屋市内のビジネスホテルの稼働は平均して40%、ADR(平均単価)は昨年比較で2/3ほどの為、通常のADRベースで言えば稼働も26%前後といった所です。

1月度は更に大きく下回る流れです。ADRも1/2以上下げているホテルも出てきています。飲食店の営業時間短縮を要請している今回の緊急事態宣言によってレストランや宴会場が入っているシティホテルの場合は更に影響が出ています。

正直ここまで長い期間コロナによって稼働が低迷するとはホテル業の誰も予想していなかったと思います。
しかも出口が見えない状況です。既に各ホテルでいくつか動きが出始めています。

客室清掃の内製化は是か非か

動きの一つとして、昨年からコスト削減はどこもやっていますが、変動費の最後の砦である「清掃」委託部分にメスが入り始めています。

清掃委託の場合、通常最低保証として最低稼働率(50%や70%など)分は売上請求できる契約をしています。しかし、現状契約している最低稼働率よりも低い稼働状況にて、この最低稼働率についても交渉は多くされています。

とはいえ、清掃委託業者も稼働が上がった際に対応できる人数の雇用を確保しておかないといけない為、最低保証の稼働率を下げ過ぎてしまうことが出来ません。

その交渉が難しくなった場合、取られる選択肢はホテル自社による清掃の「内製化」です。

ただ「内製化」はそれほど簡単ではなく、清掃の品質が下がり、更にコストが逆に上がってしまうケースが殆どです。また稼働が上がった際に、直ぐに対応することが出来ません。

それを分かった上で内製化するホテルの話を年明けから徐々に聞くようになってきました。
より短期的なコスト対応をしなければいけなくなっているようです。

感染防止の上で客室・共用清掃が重要となる中、清掃を内製化してより危険な状態にしているホテルが増えていく事を正直懸念しています。

内製化は外には発信しない為、お客様には分かりません。チェックできるとすれば、チェックインする際に共用清掃スタッフの方とすれ違ったり、同フロアの他の客室清掃をまだやっていたりする所は清掃が時間内に間に合っていない為、危険と言えます。

一見してホテルの料金が下がって良さそうと思っても、実は裏側で清掃がちゃんと出来ていないといった事があるかもしれませんので、事前に口コミなどを読んで気を付ける必要があります。

FinTechで急に出てきたBaaSとは

5年前はバブっていたFintech業界も厳しさを増し、本丸の自社サービスでは食べていけない為、BaaS(Banking as a Service)として自社で作ったシステムを金融機関にプラグインとして貸すビジネスを始めています。

自社サービスがあるのにBaaSを売ろうとしている会社は、本業が厳しい為、それ用に頑張って作ったシステムだけでも(IT的にイケてない)地方銀行などの金融機関に売って少しでもお金を回収しようとする思惑です。(ただ、メディア自身はあまり中身が分かっていない為、新しい四文字が出てくると直ぐに新しいサービスだと勘違いして記事にしていますが。。)

いずれにせよ、こうした厳しい経済状況の中では、嘘もホントも含めて色々な情報が増えてきており、なるべく自身で確からしい1次情報(メディアによって加工されていない情報、数字、ファクトなど)を収集・選択し、客観的に正しい判断ができるように努力していければと思います。

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