同じものを見ていても、違うように見ている

昨日の記事「CS向上のスキルアップ」に続き、本日は、CS講義の中で学んだもう一人の方の内容について書きたいと思います。その方のCS講義では、おもてなしにおいて最も重要なのは、「心のありよう」や「自分自身の軸」であると言われていました。

具体的にいくつか言葉として残った内容が、

1.おもてなし=自分にとって一番大事な人にしてあげたいことやその気持ち
2.働く=傍(はた)を楽にする
3.不易流行
4.教えすぎないこと(Not Teaching)、気づかせてあげること(Coaching)
5.同じものを見ていても、見る人(軸)によって、見えるものが異なる

でした。

「1.おもてなし」については、巷では色々な解釈や方法などが言われていますが、最も分かりやすい言葉で説明してもらった気がします。自分にとって大事な人(家族や恋人や友達)に行うのと同じようにサービスを提供すれば良いということです。

つまり、自分の家族や大切な人に自分の会社の商品やサービスを勧めることができないのであれば、それは当然お客様にも「おもてなし」はできないということです。

「おもてなし」をするには、CS向上うんぬんの前に、自社のサービスに対して自分自身が誇りを持てるように、商品自体やサービスの環境を良くしようとしなければいけないと思いました。

「2.働く=傍を楽にすること」という言葉は、色々とハッとさせられました。

「傍(はた)」とは、お客様だけでなく社内のメンバーも含まれますし、家族も含まれます。
「楽(らく)」も言葉の通り「楽にしてあげる」という意味もあるでしょうし、「楽しくさせる」という意味もあると思います。元来「他人の役に立つ」というのは、人間が本能的に幸福を感じることの出来る究極の行動と言われていますが、まさに「働く」を「傍を楽にする」として捉えて行動が出来れば、人が自然に幸福を感じることができると言えます。

「3.不易流行」とは、もともと松尾芭蕉が俳句を作る際の考え方として説いたもので、「良い俳句を作るには俳句の基本をしっかりと学ぶべき。しかし時代の変化と共に新しいものも求めなければ陳腐化してしまう。」という意味だそうです。

これはCSに限らない内容かと思います。
情報社会の昨今、どうしても「流行」だけに振り回されがちです。新しいツールの情報ばかり追いかけても、基盤となる軸がなければ、新しいツールの良さも悪さも分からず、結果何も価値を生み出せません。

ベースとなる「不易」を十分に噛み砕き理解した上で、その上でそこに固執せずに新しいものを解釈、そして新しいものを作り出す力をつけていきたいと思います。

「4.教え過ぎないこと、気づかせてあげること」は、社内のメンバーに教育していく際に気を付けることとして紹介されていました。

この内容は、私が大学生の時に家庭教師で実践していたことと近いものを感じました。家庭教師をしているたかだか週に2時間や3時間の時間だけ、勉強をしても成績は上がりません。なので、家庭教師の時間ではあまり問題などは解かず、なんで勉強するのかを一緒に考えたり、苦手な科目の内容を違う視点で見て面白い科目に変えたりして、他の日の時間で自らが自発的に楽しく勉強できるようにすることだけを意識して一緒に時間を過ごしていました。

このことは、「教えること」ではなく「気づかせてあげること」だったような気がします。

「5.同じものを見ていても、見る人(軸)によって、見えるものが異なる」は、非常に共感しました。

例えば、「部屋のドア」を見ても、「ドアの取っ手の材質は何だろう」と思う人がいれば、「ドアの鍵はどこの会社のものだろう」とか「ドアの木材はなんだろう」から「ドアが開いてるから寒いんだ」と思う人もいれば、「ドアの傷は3年前にぶつかってできた傷だなー」とか「ただの風景の中の一つ」だったりします。

恐らく意識していなければ、大概は「ただの風景の一つ」だと思います。渋谷のスクランブル交差点を歩いていても、反対側から向かってくる人々も「ただの風景の一つ」だと思います。

ただ、CS向上においては、何らかの軸を持って意識して見る事で、風景ではなく意味をもった信号として読み取ることが重要ということです。

例えば、20~30名いる飲み会において、ガラスの空いている人や一人でポツンとしてしまっている人に、自然とそれにすぐ気づく人は、そうしたアンテナが常に立っている人(人に興味がある人)と言えます。

1~5のいずれの内容もCSに限った事ではなく、ビジネスにおいても人生においても重要な示唆に富んだ内容だと思いました。

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