現場と机上の差

ホテルの現場に入る前、1週間部屋に籠って、分析もでき、戦略はある程度つくることができました。資料にも落とし込み、事前にマネージャー候補にも会い、進め方などを共有し、準備万端といった感じで現場に入りました。

まずは普通の従業員として、日中の勤務と夜勤の勤務を1週間ずつ計2週間、当然業務マニュアルもないので、見よう見まねで、他の従業員に質問しながら業務を覚えました。

それと同時に、業務マニュアル作成を開始。そして一緒に働く従業員の評価を細かく行いました。

はたして、現場は予想を遥かに超える酷さでした。

お客様への態度はひどく、挨拶もしない、フロントの壁にもたれながら、目の前にお客様が来ても対応をしない。
日勤のスタッフは事務所でテレビを見ながら携帯をいじっていたり、爪のマニュキュアを塗ったり、化粧をしている。夜勤のスタッフは、夜の休憩といってパチンコに行ったり、家に帰っていたりする。レジの現金が毎日少しずつ抜き取られている。インターネットの口コミは、ただの悪口だからと言って見もしない。

清掃業者は、客室のお客様のパソコンにぶつかって液晶を割っても、そんなところに置いておく方が悪いとお客様の前で悪態をつく。

これは、戦略どころではないと思いました。

現場の「当たり前」が相当ヤバいラインにきている状態の中、パワーポイントで綺麗に作った資料は何も機能しない。現場に入る前に考えていた戦略は一度白紙に戻し、まずは「社内人事」「業者再選定」から手をつけようと決めました。

戦略の方向性を必死に訴える前に、方向性を理解して一緒に進んでくれるだろうメンバーを社内・社外ともに見つける若しくは作らなければ、まさに戦略は机上の空論になってしまう。2週間経ち、改めて「支配人」として従業員に挨拶した時に、まさにSide by Sideで現場に張り付きながら大改造をしようと覚悟を決めました。

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