そしてホテルの支配人へ

FRINGEを設立して、ようやく直接のクライアントも付き始めた3年が経とうとする2014年の年始。

年末年始はいつも実家で過ごしていたので、その年も東京から新幹線で名古屋に帰ってきていました。

その年の年始は、実家にはいたものの、1月中にリリースするWebサイトの受託コーディングを自分の部屋でもくもくと作業していました。当時、スマホサイトが主流になってきていた最中で、そのWebサイトもPC・タブレット・スマホ適応のレスポンシブデザインCSSで書いていました。

そんな年明けを過ごしていた時に、唐突に父から「ホテルを継いでほしい」という相談を受けました。

実家は戦前から続く卸問屋を営んでいたのですが、1990年代のダイエーの流通変革に巻き込まれて、断続的な赤字経営となり、事業は売却されていました。事業売却後、父は残った会社の跡地にビジネスホテルを建て、倉庫があった場所に駐車場を作りました。

ホテルを建てた当初こそ厳しい稼働率だったようですが、2005年の「愛・地球博」によってお客さんも増え、順調に売上が伸びていたようです。しかし、その後、2008年のリーマンショックと2011年の東日本大震災の影響もあり、厳しい事業状況に一変しました。そんな状況もあり、急に上記の話になりました。

最初は正直、自分の会社を立ち上げるのでも一杯一杯の中、全く畑違いのホテル、しかも名古屋と東京で離れている拠点でやれるわけがないと思いました。

ただ、ホテルのスタッフの声も聞いてみると、このままではこのホテルもヤバいのではと思いました。

その時、色々と無茶だとは思いましたが、東京でのWeb制作のFRINGEと名古屋でのホテル運営を同時にやってみようと決めました。

IT会社の社長ホテルの支配人の二足の草鞋がその年のGW明けの5月から始まりました。

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