今日も東京では570名の感染と過去最大を更新し、GoToトラベルの一部地域除外(札幌、大阪)が始まっています。
名古屋でも感染者は増加傾向にあり、名古屋市の発行する地域クーポン「シャチ割」やお土産PRとしての無料配布なども12月から開始予定ですが、どうなるか分からない状況です。明確な打ち手や対策も分からないまま、冬のコロナの大波がやってきています。
どの業種も売上が落ち込む中、前回の記事にも書いたように、論理的に最も正しいやり方をすれば必然的にコストや投資を抑え赤字が出ないギリギリで耐え続けるという施策になってしまいます。
そうなると、更に需要は減少し経済が緊縮し、デフレ(サービス価格が下がっていく)が加速していく状態です。
宿泊業の二極化
実際に宿泊業も9月、10月からGoToトラベルのお陰もあり稼働が大きく上がっているホテルもありますが、高級旅館やリゾート以外は殆どが価格(ADR)を下げることで、無理やり稼働を上げているのが現実です。
高級旅館やリゾートもGoToで割安感があるから需要があるわけで、これがGoTo無しになれば価格を大幅に下げないと売れないという状況になります。
現在は、2月末まで継続すると言われている雇調金がある為、何とかコストの一部をサポートできていますが、雇調金がなくなったタイミングで本当の生き残りの闘いが始まりそうです。
今年は融資も受けやすく、キャッシュを一旦確保できた企業も多いと思いますが、来年以降は金融機関も無条件には融資をしてくれなくなります。
この状況が来年の夏以降まで続けば、【多店舗】×【固定家賃】の運営会社はキャッシュの減りも早い為、何らかの動きが出てきそうです。
一方で外資系ホテルはダメージも少ない為、まだまだ建設ラッシュは続きます。そうなると来年以降、国内系ホテルから外資系ホテルへの転換が多く起きてきそうです。
究極は、「サービス重視の外資系高単価のホテル」と「サービスよりもコスパの国内系低単価のオーナー系ビジネスホテルや無人ホテル」の2極化が進むかもしれません。来年の6月以降はホテル業界も大きく変わっていくかもしれません。
コロナによる人生観の変容
そもそも人も動かず、机の前で仕事をする人が増えてくると、移動したり人と交流することでのドラマも減り、自分自身と向き合う時間が増え、これまでとは全く異なる仕事観、価値観、人生観、幸福の定義になっていく気がします。
人と会わないことでカッコつける必要もなくなり、自身が心地よく生きる事に集中する為の「Well-Being」の概念が今後より重要になっていく気がします。