連日、新型コロナウイルスの報道がされています。
ホテル運営をしていると影響をもろに感じることが出来ます。大規模なマラソン大会の中止や法人の出張禁止、個人の旅行の延期など、宿泊施設としては全てキャンセルという形で見える化しています。
その中で経営者として対応すべきは、政府やウイルスに文句を言う事ではなく、固定費と変動費の先読みをしながらキャッシュフローの調整をし、ウイルスの蔓延を防ぐ為の施策を館内やスタッフ間で地道に実施するということです。
イレギュラーにどう対応するか?
こうしたイレギュラーな異常現象が起きた際にどのように対応すべきか、そして指示していくべきかは、現状の終着すべき「ゴール」設定とその為の正しい戦略の作成とその実行しかありません。
その為には、ある種サイコパス的な判断が出来ないといけません。サイコパスとは、凶悪殺人者のみを意味するのではなく、感情的な葛藤や人間的なしがらみにとらわれず目的に対して純粋に正しい行動をとれる性質を意味します。(そういう意味で、凶悪殺人者も本人が正しいと純粋に思っている犯罪に走ってしまうというサイコパスです。)
誰もが変化を嫌がる
普段、人間はデフォルトに従う傾向が強いです。自らデフォルトから離れる行為は極力取りたくありません。デフォルトから離れると面倒なことや意思決定をしなければいけないからです。
正しい判断としても自ら意思決定をすることは非常にストレスがかかります。すると、そのストレスを避けるように判断をせず決定を先延ばしして、様子見をしてしまいがちです。ただ、様子見をいくらしても情報が100%揃うタイミングは永遠にきません。結果、逆転不能な最悪の事態に陥ります。
この辺りは、地域の公的な機関の人と話していても感じる部分ではあります。前例がないと判断ができない、情報がないので判断できないという回答が殆どなのです。
きつくても、まずは目標の石を置く
とはいえ、感情を排して、人が嫌がる苦しい意思決定をすることは誰でも出来るわけではありません。出来るようになるには、人から嫌われても「ゴール」設定に対して正しい戦略を実践するという場数をひたすら踏むしかありません。(非常に孤独な闘いでもあります。)
自分もできずに失敗したことが何度もあります。その時は結果的に組織が崩壊しました。正直、今もちゃんと出来ているとは言えません。今回の強烈な外圧(新型コロナウイルス)によって、こうしたことを改めて考える機会を持てました。