前回の記事「脳の効果的な休息」の逆として、「効果的な学習方法」について脳科学的な観点で考えたいと思います。
学習した内容を長期記憶させる為の方法は、脳の海馬でΘ波を出す事です。
Θ波が出ている状態とは、集中力が高まっている状態もしくは夜中のレム睡眠中(眠りの浅い状態)です。つまりは、集中して、よく寝る事が最も効果的に学習できるということです。
一方でΘ波が出ている時、セロトニン神経は抑えられてしまいます。セロトニンが不足してくると、怒りや不安などネガティブ感情が起きやすくなります。集中して効率的に学習すればするほど、知的にはなっていきますが、気持ちが不安定になったり鬱にもなりやすくなってしまいます。
現在、コロナの影響もあり、在宅ワークなどで如何に集中して生産性を向上させるかに注目されておりますが、一方で余りに集中時間を増やし過ぎて、セロトニン不足になってしまうと精神的にも世情的にも不安定にもなってしまいます。
セロトニン不足を防ぐ方法として、「飲む」「食べる」「散歩などリズム運動をする」「太陽を浴びる」があります。時間を決めて集中したら、外に出て散歩したり、美味しいものを食べて、ちゃんとセロトニンを出す。
コロナ以前の時代であれば、自然と外に出たり飲みに行ったりして、それほど気にならなかったセロトニン不足(抑うつ状態)が、家の中でひたすら効率的な仕事を求められるようになって、増えてきているように感じます。集中とリラックスを交互に繰り返す事は、脳にとってもコロナ禍で生きていく上でも非常に重要なことと言えます。