「0から1」の難しさと行動

プライベートでも仕事においても、今まで手の付けていない内容に着手するのは、非常に大変です。

例えば、プライベートで運動が足りないと分かっていても、いきなり運動を始めるのは容易ではありません。時間的な問題とは別に、自分自身のメンタル部分が、急に普段と全く異なる事を始めることに抵抗をするからです。

自分自身もこれまでは、夜中まで毎日働き、外食だらけで、週末は運動もせず、昼過ぎまで寝て、飲みに行くみたいな生活でした。そこから、健康に悪いから、外食はやめて、夜も早く寝て、朝早く起きて、週末は運動をしようとは、急には変えられません。

今は、健康的な生活を送っているのですが、きっかけは2年前に「脳梗塞」になったことでした。当時、右足が麻痺して歩けなくなりました。直ぐに入院して、初めは車椅子生活でしたが、点滴と投薬治療で無事回復して、2週間ほどで退院できました。(今は特に症状もなく、健康的に過ごせています。)

それくらいの大きなきっかけがあると、体だけでなく、メンタルもさすがに「ヤバい」というセンサーが働き、習慣も変える方向に向きました。

ただ、そんなきっかけは毎回あるわけではなく(あったら大変です)、日々の生活の中で、「0から1」を生み出すには、まずは、自身のメンタルとの闘いに打ち克つ必要があります。

「運動をしていなかった」のを、「週1回は近くの市民プールで泳ぐようにする」のような、プライベートにおける「0から1」も自身のメンタルに打ち克ち、一度踏み出すことが出来てしまえば、「泳ぐ距離を前よりも伸ばす」などの「1から2」「2から3」は比較的に進みやすくなります。

仕事においても、「やろうやろうと思っているけどやれていない事」は数多くあると思います。いつも同じ話をしているのに、気づけば結局何も進んでいない。これも、今まで手の付けていない内容だからこそ、メンタルが邪魔して、着手できないのです。

例えば、「〇〇〇が出来ていないから、暇が出来た時にやろう」と思っていても、日々の仕事では、大概いつもやっている目の前の業務(例えば、伝票処理のような)、つまり「0」ではなく既に「1」以上のものから先に手を伸ばしてしまいます。そうこうしている内に、いつの間にか業務の中で忙殺されて、本当はとても重要な「〇〇〇」を結局出来ないまま、毎日が過ぎます。そういう事は良くあると思います。

これを解決する方法は、「てきとうでいいから、とりあえずなんらかの形にしてみる」ことだと思っています。最初から、100点を目指すのではなくて、5点くらいでもいいので、まずは足跡をつけることが重要です。

例えば、「〇〇〇をやろう」と思った時に、とりあえずイメージだけ書いてみるだけでいいと思います。イメージだけでも書ければ、あとは次の日にそれを見て、付け足していけます。そうすれば、そのイメージが更に具体的になって、それを他の人にも見せることができ、また具体的になっていきます。そうなってしまえば、既に「0」の仕事ではなく、「1」くらいになっているので、「1から2」は、ただ付け足していくだけです。

プライベートで言えば、「運動をしよう」と思った時に、いきなりジムに行って入会して、2時間筋トレするとかを目指さずに、とりあえず、「5分だけ外を走ってみよう」くらいでいいと思います。自分も最近、週末は近くの市民プールで泳ぐようになりましたが、「30分」くらいしか泳ぎません。それだと、メンタル的なハードルも下がって、「ちょっと30分行くだけだし」といった軽い気分で継続できています。

いずれも「0から1」をするときは、初めに生じる自身のメンタルによる抵抗に打ち克ち、とりあえず「てきとう」でいいから、なんかやってみる(行動)ことが、最も大事なことだと思っています。

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