昨日、自動車メーカー主催の「CSイベント」に清掃会社の一つとして参加しました。
午前中は、接客やおもてなしのプロ講師2名によるCS講義を聞くことができました。
初めの講師からは主に「スキル」として勉強になることを、二人目の講師からは「心のありよう」としての気づきがありました。(心のありようについては、次回の記事にて書きたいと思います。)
具体的に「スキル」の観点では、
1.二言挨拶ができているか
2.アンケートから顧客情報を取るな
3.NOと言わずに代案を出せ
4.顧客のぼそっと言った「つぶやき」を拾えているか
5.売る事よりも買い手の気持ちを考えろ
が勉強になりました。
「1.二言挨拶」とは、「いらっしゃいませ」の後に続く、二言目の挨拶があるかというものでした。
例えば「今日は天気が良いですね。」や「先日のゴルフの成績如何でしたか?」などのように話が繋がる為の挨拶だそうです。(当然、コンビニのような「またのご来店をお待ちしております」などのマニュアル的な挨拶は二言挨拶ではないようです。)
「2.アンケートから顧客情報を取るな」は、じゃあどこから取ればいいんだとなりますが、それは「接客の会話」の中で自然に情報を引き出せという事でした。
接客の会話の中で、仕事の話や休日の過ごし方、家族の話などを引き出せれれば、自然と「勤務先」「収入レベル」「家族構成」「生活リズム」「趣味」などが顧客情報として付与できるという事です。また会話以外にも、動作の中で「右利き」なのか「左利き」なのかも分かりますし、服装や時計、指輪などのアクセサリーなどからも色々な情報を読み取ることが出来ます。
「3.NOと言わず代案を出せ」は、これはホテルでも良くあります。
例えば、「シングルルーム 禁煙で1泊予約をお願い」と言われて、シングルルームが無かった場合でも「シングルルームは満室を頂いておりますが、ダブルルーム 禁煙室であればお取りすることが可能です」と代案を出せば、それはお客様にとってプラスの情報になります。相手の要望の裏側の意図を考えて提案することが重要ということでしょう。
「4.顧客のぼそっと言った「つぶやき」を拾えているか」は、例えば「最近腰が痛くてね」や「ちょっと喉が痛くて」などのつぶやきから、椅子に座る際にクッションをそっと差し出したり、帰る際にのど飴をそっと手渡したりするような気づかいの事です。これはビジネスの打ち合わせなどにおいても良く遭遇することです。打ち合わせでぼそっと呟いた内容を、後で具体的な提案として資料に織り込んだりすれば、相手は「自分の事を良く見て聞いている上に対応が早いな」と評価も大きく上がることでしょう。
「5.売る事よりも買い手の気持ちを考えろ」は、マーケティングの中では常識のように出てくるフレーズですが、CSの観点においても非常に重要だと言われていました。セールススタッフはどうしても自分達の商品を売る事が仕事だと考えているので、どうやったら売れるかをひたすらに商品サイドから一方的に考えてしまいがちです。一方で、自分が買い手だとしたら何が聞きたいか、何が嬉しいと思うのかを考えることが出来れば、一方的な売り方をせずに、自然とCSの高い接客や対応が出来るということです。
次回の記事でCSにおける「心のありよう」について学んだことを書きたいと思います。
正直、「心のありよう」が出来ている人は結果として自然とスキル系の話も出来ている場合が多い気がしています。
(逆に、その心の軸がない人にスキルを教えても、ただの心ないマニュアル挨拶になってしまうということです。)