「エクイティファイナンス」と「デットファイナンス」どちらで起業するか

最近では、起業すること自体もそれほど珍しい事でもなくなってきていますが、事業を立ち上げる初めの資金をどうするかは人(創業者)によって考え方が異なるものだなと思います。自分で準備したお金以外で始めるやり方としては、大きく「エクイティファイナンス」と「デットファイナンス」があります。

エクイティファイナンスとは、会社の株式を発行し、株式を買ってもらうことで資金を調達します。株式を買ってくれる先としては、エンジェル投資家やベンチャーキャピタル、金融機関、段階が進めば(事業提携も念頭においた)上場企業などです。

デットファイナンスとは資金を誰かから借りることで調達することを言います。借入先は色々あります。銀行や地銀、信金、担保がない場合は、日本政策金融公庫や信用保証協会を通す制度を使った借入などです。

それぞれのメリット・デメリットはありますが、資本政策は創業者のやりたい事のタイプで分かれると思います。

「エクイティファイナンス」を選択する場合、多くの資金を使える代わりに、外部の株主も多くなるので、当然ながら急激な成長と早急な市場制覇を求められます。

市場全体を狙いに行くので、大企業のツワモノ達がうじゃうじゃいる大平原に堂々と「顔出し」して喧嘩を売りに行くことになります。大企業よりも早いスピードと一騎当千の実力を持ったメンバーで既存の競合や既得権益者、社会構造を薙ぎ倒していきます。

結果、ある程度の陣地(市場シェア)を獲得することが出来れば、一気に大企業と肩を並べることができます。当然ながら、敵も味方も傷だらけにはなりますが、勝てばNo1になることができ、敵として倒していた既得権益者の立場になることができます。Only1よりもNo1を目指すタイプは、「エクイティファイナンス」型と言えるかもしれません。

なので、立ち上げ中のベンチャー企業の30代くらいの若い社長がニュースや特集記事などで多く顔出ししているのを見ると、勝手に下記のような仮説的な妄想をしてしまいます。(実際はそうではないと思いますが。)

「エクイティファイナンスで調達」しているので、「早急に」会社のサービスが認知される必要があり、大企業に目をつけられたとしても「大平原に喧嘩」を売りにいく必要がある、ただ私(記事の社長)自体も「有名になりたい(No1志向)」ので、そこはWin-Winでやっています。でも実際は結構ギリギリの事業運営なので、必死に顔出ししてアピールしないと成長曲線が止まってヤバいのが現実です。

また、エクイティファイナンスの場合は、ビジネスが拡張性のあるものが求められます。分かりやすい事例として店舗を持たないWebサービスやアプリ、どこでも配信できるコンテンツなどです。例えば、「映画」であれば全世界に配信・販売することができるので拡張性がありますが、「ある劇場でしかできない公演」となると、その場所でしか提供できず拡張性がないので、エクイティファイナンスでは推奨されません。

一方、「デットファイナンス」を選択する場合、ゼロベースから始めると、スタート時に多くの資金を集めることができません。そのため、一気にスタートダッシュする為の設備投資や優秀な人材確保はできません。

まずは地道に、自力で売上を立てて、利益を作り、それを資産に組み込み、初めて次の一手の投資や施策を打つことができます。また、創業者が途中でやる気が出なくなってしまえば、外部の人にドヤされることもアドバイスされることもなく、会社は潰れます。また借入の為、期日までに返済できなくても倒産します。

ただ、エクイティファイナンスと違って、他の人の顔色を伺う必要はない為、自分のやりたいこと・好きな事業を淡々と進めることができます。また、わざわざ大平原に出向いてツワモノに喧嘩を売りに行く必要はなく、まずはスライムしか出ない場所で必死にコツコツとレベル上げをすることが出来ます。初めは貰えるゴールドも少なめですが、レベルが上がっていけば、強い敵が出る場所にも行けるようになります。

また、拡張性のないビジネスでも誰も怒らないので、ある領域でSpecificに独創的なことを積み上げることができます。当然、ニュースや特集記事に顔出しで出る必要も特にありません。逆に目立てば、大手が乗り込んできて潰されるので、大手に知られる前にエリアを確保する方が重要です。

私は、ドラクエで言う所の「Lv1~15、てつのつるぎが登場するまで」が一番楽しいタイプなので、「デットファイナンス」型です。

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