ホテルの現場に入って、「支配人」として指揮することになりました。
荒れ果てた現場では、綺麗な資料は効力を発揮しません。
最も重要なことは、「直せる所から、その日から直す」ことです。
問題だと思った部分は、どうすれば解決できるかを考えたら、その日のうちに解決する。
業務プロセスに関する改善であれば、その日から全員が出来るように教え、やってもらい、次の日には全員がルーティンとしてやっている状態にする。
大規模な全体構築の前に、小規模なアジャイルを繰り返すことで、酷い状態から少しでも早く抜け出すきっかけを作ることができます。
更にもう一つ、重要なことは、「目標の見える化を行い、なるべく早く結果を出す」ことです。
どの組織においても、外部から新しく人が入ってきて、「これからはこうします!」とトップダウンでやろうとしても上手くいきません。何より、これまでのやり方を反対される事で、感情的にも既存のスタッフは反発をします。
「これまでのやり方」 vs 「これからのやり方」の構図を作っても、あまり意味をなさない為、まずは、客観的に測れる指標を見える化します。
例えば、売上高や稼働率、口コミの点数などをスタッフが見える場所に貼り付けます。
そして、現状の点数と目標の点数を載せて、日々測定したものを共有します。
その後、結果が出るやり方で改善を日々行っていきます。
すると、見える化した数値が徐々に変わっていく様子が見えるので、これまで感情的に反発していたスタッフも、新しいやり方は結果が出るんだなと納得を始め、徐々に協力してくれるようになります。
そうなると、非常にやりやすくなります。
何より話を聞いてくれるようになります。
そこが現場の初めのスタートラインです。
ここからようやく本当の現場力が問われます。