昨年のGWもコロナによって宿泊業は壊滅的でしたが、当ホテルの今年のGWは昨年よりも壊滅的な状況になっております。昨年から続くコロナの影響で、イベント、新しい設備投資や工事関係が激減し、仕事関係での団体利用はほぼなくなってしまいました。
一方、都市部のホテルでは価格を通常の6割ほどに落として個人客を入れ、稼働を上げている所もあります。
ホテルによっては70~80%近く入っている所もあるようです。
昨年のGWと大きく違うのは、全体が下がっているのではなく、一部ホテルは60%以上の稼働をし、その他のホテルは30%以下とホテルによって大きく差が出ている事です。施設が新しい事、値段が安い事と、駐車場があって車で行きやすいかどうかも重要な差分になってきています。
昨年同時期の自身のブログを振り返ると、かなりネガティブな論調にて、ホテル業界が2020年に半分は吹き飛んでしまうと書いていました。1年経って実際には、無利子借入の拡張施策や助成金などのおかげか、そこまで廃業や倒産といったケースは出てこず、予想していたような酷い状態にはなりませんでした。
ただ、思った以上にコロナ禍が長引いており、今年1年で宿泊業がどうなっていくのか、そしてどう乗り越えていくのか、昨年以上に悩ましい状況になりそうです。名古屋も新しいホテルの建設はほぼ打ち止めとなり、ここからは存続をかけた持久戦になります。
直近の戦略としては、ADR(単価)の調整、コスト削減(備品・月次サービス・リース契約の見直し)、助成金の活用(一時支援金・月次支援金・雇調金)、中長期的な戦略としては、人材の育成(暇だからこそできる教育)、設備投資(配管などの運営する為のインフラ修繕、客室リニューアルなどの付加価値プラス、お金をかけない自力修繕)、社内システムのデジタル化くらいかと思います。
ただ、お金のかかる設備投資に関しては資金に余裕がない限り、ある程度稼働の回復が見えたタイミングでしかやれないと思います。とはいえ、今年はコロナ禍から一転、回復期に備えた準備をしていかないといけないと思っています。
先程、昼ご飯を食べに一人で地元の味噌カツ屋さんに行きましたが、感染対策も十分になされているからか、美味しいからか、満席で人が待っている状況でした。そのお店も駐車場が10台以上あり、味噌カツ定食も1,000円以下と、飲食店もホテル同様にお客さんが入る店の条件は同じなのかもしれません。
GWだけど、どこにも行けない、誰とも会えない、せめて安心な場所に美味しいご飯でも食べに行こうという感覚は、昨年よりも強くなっていると思います。昨年はGW中も仕事をしていましたが、どの飲食店もガラガラで、誰もいないお店でテイクアウトした記憶があります。
人の行動様式も日々変わってきています。コロナによってジリ貧になるか、それほど影響を受けずに業績を出すか、ホテルも飲食店も勝ち組と負け組に分かれていく気がします。まずは日々地道にやれることをやって、お客様が戻った時にすぐに対応できる態勢を作っておこうと思います。