飲食業のリアルな現状

ホテル業界と共に厳しい状況なのが、飲食業です。

金融機関から話を聞いてみると、本年度の3月決算での数字はとんでもない状態となっている飲食業が殆どとの事です。(50億円規模の飲食店で10億以上の赤字など)

特に10店舗以上運営している飲食店舗の場合、ダメージが大きく、民間金融機関からの借入枠(セーフティ、無利子)はMaxで使った上で、政府系の金利の高い借入もMaxで借りているようです。

民間金融機関は基本的に4月度以降、そうした飲食業には新しく追加融資はしないとの事で、ホテル同様に今年の下半期以降のキャッシュ状況、借入返済が始まる来年や再来年のタイミングでアウトとなる企業も多数増える見通しです。飲食業は元々利益率がそれほど高いわけではなく、3~5%くらいが平均との事で、その利益剰余金も今回のコロナによって全て吹き飛んだようです。

名古屋の都心部(栄など)のテナントオーナーは今回のコロナによる影響に対してそれほど危機感(店舗が埋まらないリスク)を持っていないようで、飲食店による家賃値下げ交渉もなかなか応じてもらえなかったようです。(せいぜい2割減くらい)

現状は最大限に借りた現金で日々を過ごしている形ですが、心中は宿泊業と同じく真っ暗闇の中といった感じです。コロナによる財務ダメージの累積は債務超過という形で各業界で現れてきています。こうした飲食業や宿泊業が行き詰まりを見せると、実体経済に続き、金融機関への影響も出始めてきます。

そうするとリーマンショックのような形で、せっかくコロナ自体を克服できても経済が再度ダメージを受けます。ある程度、経済を回しながら、安全度を担保する形を今年確立できるか、もしくは日本において新しい産業を興していくのが間に合うか、今年の1年は日本経済の分水嶺になる気がします。

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