前回の記事にも書いたように、ホテルでの人手が足りず自分自身も現在フロントスタッフのオペレーション業務に一部入っています。例えば、キャベツやサラダの仕込みや在庫数の確認、発注数の計算、チェックインするお客様のルームキーの用意や現金のチェックなどの業務です。
全く頭が回らない現象とストレス過多
一方、オペレーション中も私宛のメールや電話はどんどん飛んできて、いつもであればその場で考えて直ぐに回答できるものが、全然頭が回らず後に回してしまい、いつの間にか完全に仕事が山積み状態になってしまっていることに気が付きました。
最初はプレイングマネージャーばりに左手に電話を受けながら、右手で違う仕事を回すくらいに意気込んていたのですが、実際にやってみると普段の効率の20%ほどに落ちている事に気がづきました。
しかも、ストレスが半端ではないのです。社会人になってから始めて顔に吹き出物が出来ました。
今までのマルチタスクと何が違ったのか
これまで、FRINGEとホテル、清掃会社とそれぞれ3つの会社を運営をしてきましたが、それほどマルチタスクとも思わず、ストレスもありませんでした。
それが今回、ホテルの現場に入っただけで急に非効率になってしまったのはなぜだったのか、備忘録的にも一度整理しておこうと思います。
恐らく、これまで業種が全く異なる分野を同時に抱えていても問題なかったのは、タスク内容が全てほぼ同一レイヤーの考える仕事だったからと言えます。
次の一手の戦略やマーケティング、キャッシュフローを含めた資本政策など、業種は違えど同じアナロジーで考える事が出来たのです。なので、それほどストレスではありませんでした。
一方で、今回現場に入り、キャベツの切り方も分からず四苦八苦したり、普段見ていなかった内容を新しく覚えながら、そんな中でも無意識に戦略やマーケティングを考えてしまい、分単位で頭の中で異なるレイヤーのものが生じては消える現象を繰り返し、1つの仕事を完全に処理できていないまま、目の前のタスクに集中できない状態に陥ってしまいました。
マルチタスクはもしかしてマズイのでは??
そんな状態になり、自分の不甲斐なさに凹んでいたのですが、果たしてどうやったらマルチタスクが出来るようになるのだろうかと一度Googleで検索してみました。
すると、出てきたのが
マルチタスクによって作業スピードだけでなく、IQも低下することが明らかになっています。ロンドン大学で行われた研究では、認知課題に取り組んでいる最中にマルチタスクを行った被験者について、マリファナを吸ったり徹夜したりした場合に予想される状態と同じようなIQスコアの低下が見られました。マルチタスクを行う男性被験者群では、IQが15ポイント低下し、8歳児の平均値と同様にまで落ち込みました。
ロンドン大学精神医学学科の調査
これを読んで、自分は「8歳の頭」で戦略をうんうん考えようとしていたんだと笑えてきました。
では現実の解決策として、どうやってこのマルチタスク状態をマルチタスクではない形に出来るのでしょうか。それについては残念ながら検索しても出てきませんでした。
強制的に時間でバッサリ分けてみる
そこで今、自分なりにやろうとしているのが、ある時間からある時間はオペレーションのみやる、ある時間からある時間は場所を変えて少し頭を使うが比較的難しくない仕事のみを行う、そしてある時間からある時間は完全に考える仕事のみやる、と無理くり時間を分けて対応する事にしました。(考える仕事は終わりの時間が読めない部分があるので、1日の最後に持ってきています。)
一旦、この形でどれくらい頭のスイッチングストレスを下げられるか実践したいと思います。(これが分かるとマネージャー業務にどんな仕事をどんなタイムスケジュールでお願いすると生産的かが分かるような気がしています。)